SUBSCRIPTION

  1. TOP
  2. CULTURE
  3. 職人紀行 第二回 濵本祐介(濵本峰松園)

CULTURE

職人紀行 第二回 濵本祐介(濵本峰松園)

日本カルチャー紀行

2021.12.09

職人紀行 第二回 濵本祐介(濵本峰松園)

実は本誌編集長 守谷は以前から盆栽も所有する植物好きでもある。そんななか、多くのファッションブランドともコラボレートを行なっている、若き盆栽作家の存在を知った。職人紀行の第二回では、〝盆栽〞と〝タトゥー〞と〝ファッション〞という、一見すると関連があるように思えない3つを繋ぐキーパーソンの元を訪れた。

direction by SATOSHI MORIYA photography by FUMIHITO ISHII text by SHUNSUKE HIROTA

「好きなことをやり続けているから、仕事と思ったことはない」

「気軽に始めることができるものではあるんですが、追求しはじめると奥が深くて難しい。今流行ってる多肉植物は水やりを忘れても生き残りやすいですが、盆栽は水を切らすとすぐにダメになるので、なかなか一般まで普及しづらいかもしれません。ただ、緑のある生活や植物を嫌いという人はいないと思うので、裾野の広い仕事だとも感じます」。

こちらは現在取り掛かっている、神戸のタトゥーコンベンションに盆栽とともに出展するためのイラスト。「海外のタトゥーアーティストは刺青をはじめ日本の伝統文化に興味を持っている人が多いので、盆栽好きも多いですね」と濵本氏。

そして盆栽作家としての顔とは別に、濵本氏は自身が描くペインティングを通じて、アディダス・オリジナルスやサーフブランドのハーレーをはじめとした有名ブランドとのコラボレーションを積極的に行なうアーティストとしての顔もある。

「海外のタトゥーアーティストは盆栽好きの人が多くて、最初は物々交換のノリで盆栽の世話をする代わりにタトゥーを彫ってもらってたんです。そのうちに“お前も絵を描いてみろよ”と言われてはじめたのがきっかけですね。他のモチーフは下書きをしますが、盆栽だけは理想的な形が頭のなかに入っているのでフリーハンドで描くことができますね」

現在は盆栽作家と庭師、イラストレーターと3足の草鞋を履いている濵本氏。一体どれが本業なのか戸惑うが、今まで好きなことをずっとやってきただけで、自分の肩書きはコレだと限定したことはないという。「コラボレーションや展示も“こんなことできないか?”と相談されたら“やってみたいです。やります!”と出来るかどうか分からなくても挑戦してきたからこそ、自分の殻を破って成長できたように思います。なにせ今でも将来の夢はプロレスラーと思っていて、年齢を重ねた今でも本気でやればきっと実現できると思っているほどですから」。

水彩で仕上げられた数々の作品。「描き方はLAのタトゥーアーティストたちから教えて貰いました」。

固定ページ: 1 2 3 4 5