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CULTURE

VibratioNote Vol.33 by 田中凜太郎

VibratioNote

2021.08.09

VibratioNote Vol.33 by 田中凜太郎

今月はロサンジェルス郊外、アナハイム市にある「エンジェル・スタジアム」からリポート。かつてはあの〈ディズニー〉がオーナーだった時期もあり、ご近所の「ディズニーランド」を野球場したようなアットホームな雰囲気が「実に〈エンジェルス〉らしい」ですね。ファンも穏やかな人が大半で、ビールを飲みながらスタンドを見渡していると妙に落ち着きます。Let’s Go Angels!

Text & Editorial Photography by Rin Tanaka
Courtesy of Bob Chatt, Michael Manpearl, Shohei Ohtani

Baseball is Back!

6月に入って、メジャーリーグは遂に「観客制限なし」に!野球場に沢山のファンが戻り、いつになく盛り上がっています。今月は日米ともに優勝争い真っ只中の「野球特集」です。

ヤンちゃな選手がいないと、野球は面白くない。

乱闘が始まった!—- 野球を観ていて一番エキサイトする瞬間は、ホームラン、そして……稀に起きる「乱闘騒ぎ」です!野球の試合は4時間前後あるので、どうしても途中で集中力が切れます。そんな時にまさかの乱闘が起きれば、誰だって目が覚めますよ! しかし、僕が応援する地元球団〈アナハイム・エンジェルス〉(というチーム名が一番しっくりくる)で乱闘があったのは随分昔のことで、ここ数年は見たことがありません。

その理由は、〈エンジェルス〉は「アメリカで一番豊かな郊外」と言われるオレンジ・カウンティーをベースにする球団で、選手&ファンともに「上品でアットホームな野球」が売りなんです。もしピリピリしたゲームが観たければ、ご近所の〈ドジャーズ〉か〈パドレス〉がお薦めです。「昔のベースボール」がまだ残っています。

乱闘の歴史を探ると、圧倒的に昔の方が多かった気がします。僕が野球少年だった1970年代を振り返っても、プロ・アマ問わず、野球監督・選手に「怖~い人」が沢山いました。昔は「稼げるスポーツ」と言えば野球とボクシングくらいしかなかく、全国から血の気の高い個性的なプレーヤーが集まってきたのです。そして不良プレーヤーの存在こそが、野球をさらに面白くしてくれました。

アメリカで初めてプロ野球チームが結成されたのは1986年頃、つまり150年以上も昔のことです。しかし最初の約50年は立派なスタジアムがあった訳でもなく、選手の年棒はかなり安かったはずです。そんな訳の分からない商売に飛び込んでくる若者は多くが裕福ではない家庭に育ち、しかしガタイだけは良いガキ大将タイプばかりでした。中でも有名なのが、「野球の神様」ベイ・ブルースです。昔は特に不良少年が野球をやると、成功する確率が高かったのです。

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