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男のリーダシップ 第98回 『敢えて「男」強調する本から学ぶ』

男のリーダーシップ

2021.09.09

男のリーダシップ 第98回 『敢えて「男」強調する本から学ぶ』

人材育成コンサルタント、守谷雄司氏による熱血マネジメント講座。今回のテーマは、92号(「凄い本」)に続き、読書から教えられた、我が人生の反省! です。「人権」や「男女平等」が叫ばれる時代ですが、敢えて「男らしい生き方」に触れた作品を紹介いたします。何よりも私は男ですから……。

directon & text by YUJI MORIYA illustration by CHINO A

今の時代、「男は男らしくあれ」等と書いただけで「性差別だ」と目くじらを立てる人が多いようだ。けど、そんなヒステリックに騒がずに、男は男、女は女ではないか。

今回は、最近読んだ本の中で、 特に〝男の生き方〞について共感したところ、教えられたところ等を中心に、また同時に、私自身の生き方で反省を迫られた部分について書いてみた。

まず、伊集院静氏の作品では、「大人のカタチで語ろう」(集英社)の中の次の一節に共感した。「父親でも母親でも、どんな関係、親子であっても、最後に子に対してできることは、自らの死を持って、子どもにメッセージを残していくことだ。どんなメッセージか。千の親には千の違う伝言が存在する」(同書p66~67)。

私の場合、父親の私に対する愛は、過保護そのものであった。私が大企業を飛び出し、フリーの経営コンサルタントとして、一匹狼の道を選んだのが35歳の時。

父は、私の単行本の書評はもとより、雑誌論文に至るまで、丹念に集めてはファイリングし、文字通り「息子の成長過程の収集家」をやってくれた。父親は80歳を過ぎた時、脳血栓のための手術を受ける身となり、病院生活を余儀なくされた。視力も片目だけという状態であったが、私の原稿を清書するのが最後の仕事ということで、医師の忠告を振り切って、一日500枚近くの原稿の清書をやってのけた(パソコンのない時代)。

そんなある日、病院を訪れた私の手を握りしめて、父は私にこんなことを言った。「俺が死んでもお前は仕事を優先させるんだ。葬式なんかに出ている暇があったら、人の前に立って、一生懸命、話をすることだ。いいな、葬式なんかにのこのこ出てくるんじゃないぞ。お前の人生に、そんな暇があってはいけないんだ」。

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